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タイトル 新研究会「ブレーキの摩擦振動研究会」発足のご案内
配信日時 2015年03月26日 14時51分33秒
配信元 交通・物流
本文 日本機械学会 交通・物流部門MLご登録の皆様

           研究会主査 西脇 正明(帝京大学)

 新研究会「ブレーキの摩擦振動研究会」発足のご案内

交通・物流部門では,新年度2015年春より,下記の新しい研究会を発足致します.

 「ブレーキの摩擦振動研究会」

つきましては,交通・物流部門の皆様に,是非,メンバーとしてご参加をご検討頂きたく,本メールにてご案内差し上げる次第です.

ご参加頂ける方は,研究会主査の西脇正明および幹事の中江貴志まで連絡をお願いします.

※このメールに返信されませぬようご注意ください.

なお参加は発足後も,随時受け付ける予定ですので,参加をご希望の方はご連絡を頂けましたら幸いです.どうぞ宜しくお願い申し上げます.

ブレーキの摩擦振動研究会
主 査 : 帝京大学理工学部 教授 西脇正明 nishiwaki@mps.teikyo-u.ac.jp
幹 事 : 大分大学工学部 准教授 中江貴志 tnakae@oita-u.ac.jp

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以下は設置予定の研究会の概要です。ご参考にお読みください。

設置期間: 2015年4月から3年間(予定)
設立趣意:
 自動車の安全性能向上のために,ブレーキの効きはもっとも重要である.摩擦係数の高い摩擦材料採用により効き改良を進めると,ブレーキ鳴きなどの振動騒音が増加するので,それらの低減が重要な技術課題となる.摩擦係数が高いと,振動系の動的不安定によってブレーキ鳴きの発生することが明らかにされているが,実際のブレーキ設計とその改良において採用困難なものが多く,十分な改善技術が開発されたとは言えない.
また,自動車の安全性能向上に加えて軽量化の要求も高いので,ディスクロータの大型化を避けることが望まれる.このような現状に基づくと,今後も引き続きブレーキの振動騒音低減技術の研究開発が必要となる.それと同時に,これまでに開発したブレーキの振動騒音の設計改良技術を実務者に定着させる必要がある.

 これらの課題を受けて,海外では下記の二つのブレーキに関する研究発表会の中で研究開発と技術交流の促進がなされている.しかし,日本からの参加は費用・日程・言語などの問題もあり,参加することは容易ではない.

 帝京大学の西脇は,これら二つの学会のAdvisory Boardを担当している.これらの学会とのパイプ役を務めつつ,日本でのブレーキに関する技術課題の研究開発と技術交流の促進を図ることができる.

(1) SAE Brake Colloquium(米国自動車技術会主催)
http://www.sae.org/events/bce/advisoryboard.htm
・1982年から毎年10月に米国で4日間開催されているブレーキ関係の研究発表会
・参加者は全世界から約800人集まり,企業の技術者が約9割で大学の研究者が約1割.
・発表される論文は実務的なものが多く,アカデミックなものは少ない.

(2) EuroBrake (FISITA主催,英国機械学会協賛)
http://www.eurobrake.net/about/advisory
・英・独・仏の各国で開催されていたブレーキの研究発表会を2011年に統合して,毎年春にドイツまたはフランスで3日間開催されている.米国のSAE Brake Colloquiumに対抗するかのように欧州で2011年に発足した.
・参加者は全世界から約800人集まり,企業の技術者が約7割で大学の研究者が約3割.
・SAE Brake Colloquiumに比べると発表される論文はアカデミックなものがやや多く,自動車を基軸とするが、鉄道・航空機なども含まれる点である.

 ブレーキの要求性能は各国の法規で定められている.ブレーキの設計および評価などに関しては,日本の場合,日本工業規格JISまたは日本自動車技術会規格JASOがある.
しかし,各技術者が独自の考え方でさらに良いモノ造りを目指して設計および評価を実施している.技術課題としては下記のようなものがあるが,これらに関して企業の機密に触れない範囲での技術交流を行って研究開発の促進を図りたい.

 この度,交通・物流部門の傘下の下,自動車分野のみならず,鉄道,航空宇宙,船舶,昇降機・遊戯施設,運搬機械,物流システムの各技術分野との横断的な技術交流を是非とも図っていきたい.

(1)ブレーキの使用環境条件の調査とブレーキの評価方法
(2)ブレーキ設計方法の技術課題
(3)摩擦材料の設計改良の技術課題
(4)現象把握のための実験解析方法
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